1日前倒しして、おとうさんの“お誕生日会”をやった。
プレゼントには帽子を所望したのだが(外回りの多い仕事なのに、無帽で炎天下を歩くのは無謀だと私が言ったからだと思うが)、私と夫では服飾の趣味が全く違うし、サイズもわからんし、なので、一緒にデパートに行って本人に選んでもらった。
『羊たちの沈黙』でラストにレクター博士が被っていたみたいなパナマ帽もあったんだけど、まぁごく地味な――男性の帽子の種類ってわからんね――麦わら帽子を選んでいた。きっとこれを被って職場に行ったら、笑いをとれるだろう。なんでかね。似合ってるんだけど、なんか、笑っちゃうんだよね。ちょっと昔を描いた外国映画とか海外ドラマでは、登場人物は大概帽子を被っていて、女性のは髪飾りに等しく華やかだし、男性の、会釈するときにちょっと帽子を傾ける仕草って憧れるんだけど、日本ではそーゆーの、定着しそうにないなぁ。
乳児幼児を連れての外食は面倒だし、私が“美味しい”ご馳走をこしらえるのは、奈良の大仏っつあんにタップダンスを踊れというくらい難しいことなので、デパートの地下で美味げなお惣菜を買いましょうと提案したら、夫は自分でステーキ肉を買ってきて自分で焼いた。我が家はそんなもん。
そして、ケーキ。「どういうのがいい?」と訊いても、「僕の為のものじゃないんだから、好きなのを買ってきなよ」と言う。夫は甘いものが好きじゃない。でも、お誕生日会にケーキは、必要不可欠。勿論、これは私と長女の為のもの(笑)。
一番小さなケーキを買ったら、大3本小8本のローソクは立たないので(私の39歳のときは、無理やり立てたケド…)、3本に省略。灯りをつけて ♪ハッピバースディ・ツーユー♪ を歌ったが、長女は照れてしまって私がひとりで歌うハメになった。
しかも、ローソクを吹き消すのも長女がやった☆ 夫が一緒に消そうと提案したのだが、長女はひとりでやると言い張ったのだ。
こうやって、家族みんなで食卓を囲む(今回次女は…料理に手を出せないように、離れたところに座らされていたけれど)お誕生日会が、あと何年続くかなぁ。10年は続くかな。20年はちょっと無理かな。30年も子どもたちが家に居続けるのは、それはそれで困るな。
いずれにせよ。家族が元気で健康で、平和でありますように。