シャルビューク夫人の肖像
ジェフリー・フォード 田中一江 / ランダムハウス講談社
ISBN : 4270001348
新聞の書評欄に載っていて、面白そうだったのでつい買ってしまった。1900円、決して安くはないので、アマゾンで検索したときには『カートに入れる』だけにしておいて、数日経ってからまだ欲しければ買おうと思っていた(こういう買物の仕方は、私はよくする)。
ところが数日後、アマゾンのHPを開くと、在庫切れになっているではないか。しかしユーズドの欄には3人が出品していて、ひとりが1400円、他のふたりは3千円代の値をつけていた。
これは、1400円を即買いするしかないでしょう。
などと、ややこしい経路で入手した本なのでありますが。
面白かった!
19世紀末NYという好みの舞台、主題がこれまた好みの肖像画。過去と現在を行ったり来たりして展開されるミステリアスな物語。ハラハラワクワクで頁をめくった。
…しかしっ! このオチがなぁ~。めっちゃ、ありがちというか、ありそうというか、どうしてこのトリック(?)に気付かなかったかなぁと歯がみしたくなるほど。も少し捻ってほしかった。でもこの作家の別の作品が読みたくなった。
これ、映画にしたらどうかなぁ。夫人の思い出話の場面は、全部少女視点のカメラワークでさ、手とかスカートの端とかは映るけれど、顔は絶対に映さないの。北国の風景をいっぱい映して、一枚の絵の中で人物が小さく動いているみたいなカンジにして。(俳優・女優には詳しくないけど)ピアンポとサラはR・ギアとJ・ロバーツのコンビに演じてもらって、シェンツはD・デヴィート、ワトキンがM・フリーマン、ロンデルはJ・デップ。肝心のシャルビューク夫人は…そうだなぁ…K・ブランシェットあたり? ううう、妄想が止まらない。こういうの考えるのって楽しいなぁ。