朝、いつものように娘を保育園に送っていった。
保育室に入ると、娘と一番仲が良い、1歳8ヶ月のまりちゃんが、ぱっと立ち上り一直線に駆けてきて、がばっと私の足に抱きついた。
わーい。大歓迎。
「まりちゃん、おはよう!」
彼女の肩を軽く抱きしめると、今度は2歳児の女の子(顔は知っているけれど名前は知らない)がふたり、次々と駆けてきて、順番に抱きついてきた。
…イヤ、嬉しいけど。
何故?(笑)
送迎のとき、保護者同士で顔を合わせれば、相手を知っていても知らなくても、一応「おはようございます」「こんにちは」「さようなら」程度の挨拶を交わすのがフツーだと思うんだけど、そのときに、にっこり顔を見合わせて挨拶してくれるひとと、ただ言葉を言っているだけってカンジの素っ気無い挨拶しかしてくれないひとがいる。
後者って、子どもの扱いも結構邪険でね。
「ホラさっさとしなさいよ!」って叱りつけたり、靴を履かせてくれと甘える子どもに対して「なんでママがそんなことしなきゃなんないの!」って突っぱねたり。
ここに子どもを預けている保護者は概ね働いているのだから、家事育児と仕事の両立で余裕がないのかな、と同情のキモチを持ってみたりもするのだけれど、そーゆーひとでも顔見知りのお母さん同士だと、にこにこ立ち話をエンエンとしていたりする。
イヤいーんだけど、別に。
“友だち”とのお喋りは、ストレス解消の清涼剤だもんね。
ただ、“知らないひと”に愛嬌ふりまくエネルギーが、残っていないだけなのよね。
でもね。
そーゆーひとが、お化粧バッチリ、髪も服もおっしゃれ、でも小さい子を抱っこするにはちょっち不向きかな? っていうスタイルでいらっしゃいますとですね。
本人がどう考えているかは知らないよ、でも、自分のことばっかりで子どもにあまり関心向けてないように、見えちゃうんだよね。
ま、彼女たちは彼女たちで、スッピンだわ古いGパン&ヨレたTシャツだわ伸びっぱなしの髪は白髪染めすらしてないわ、の私を見て「女捨ててるよ、あのひと」なんて思うのかもしれないけれどさ。
夕方、娘を迎えに行ったとき。
朝抱きついてきた2歳女児のお母さんとすれ違った。
若くて、オシャレで、そして挨拶もしてくれず、子どもの手をぐいぐいと引っ張って出て行った。
少し、寂しかった。