小学校の運動会というと、お母さんは張り切って早起きし家族の豪勢な弁当をつくり、昼には子どもたちや親、じじばばが集まってゴザに座り、皆で弁当を食べる…。
というイメージが強いんだけど(『サザエさん』とか『ちびまる子ちゃん』とかによく出てきそうな場面)、私は実際、そういう記憶はないんだよね。どうしてかなぁ。運動会は毎年あったハズなんだけど…、運動会なんて私には楽しいもんじゃなかったから、記憶には残らなかったのかな。
運動音痴で駆けっこはいつもビリ、帰宅すれば母親にスタートが遅いのテンポが悪いのとクドクド小言を言われ――ウチの母親がそうなのか、昔は大体そんなもんだったかは知らないけれど、ビリでもよく頑張ったね、のような労いというか子どもが気分良くなる言葉をかける習慣(もしくは概念)は、当時なかった。ウチの母なんて子どもを誉めたら口が減ると信じてたんじゃないかと思えるほど、何をしても何かで叱られていた――楽しいハズもなく、親が見に来たという喜びも全くなく。
ただ、よーくよーく考えれば、弁当はいつもおにぎりと茹で卵だったように思う。目を閉じて思い浮かぶ情景が、遠足だったか運動会だったかは記憶がないのだが…。
家族の分の弁当を全員分つくるとなると、量の加減がイマイチわからない。イマドキは、弁当は家族全員で食べるのではなく、小学生は教室で、家族はご自由にどうぞ、というカタチらしい。家族が来られない家とか、いろいろあるからかな。昔はそーゆーのって、近所の世話やき母ちゃんがなんとかしたもんだったように思うけれど。
4年ほど前の(保育園の)運動会のとき、100円ショップでコンビニ風に おにぎりを包めるラップフィルムと、それが3個入る紙のケースを買って使った。その余りが、ずっとお勝手の物入れに入っていたのだが、突然思いついて使う事にした。
ラップフィルムは2枚あった。長女の注文はおにぎり2個だったので、丁度良いと思った。
家族4人分の、朝食+弁当用のおにぎり、大小とりまぜ16個をつくりおえて(ヤレヤレ)大皿に盛り、食卓の上に置いておいた。
すると、起きてきた次女が真っ先にラップフィルムに包まれたおにぎりを、ピリピリ剥がして食べてしまった。
…シマッタ。
仕方がないので、おにぎりケースに詰めておいたものを使う。我が家にはおにぎりケースが2個だけあるのだが、もうひとつにはプロッコリとプチトマトを詰めた。おかずは卵焼きと冷凍食品の揚げ物2種&カップグラタン。デザートにゴールドキーゥイ。我が家にある一番小さな弁当箱、次女が入園したときに買ったが、2、3回使っただけで保育士に「おかあさん、これじゃ全然足りませんよ」と笑われてお蔵入りになった(キャラクターものだから高かったのに)、新品同様の弁当箱に詰める。
教室でお友だちと食べるのだから、多少は見栄えも考えなくては。
さて次は、夫と私、次女の3人分である。
ドラマや漫画では、こういうとき重箱というものが活躍するのだけれど、そのようなものは我が家にはない。お節料理なんかつくったこともないしね。
なので、古い弁当箱、現在使っている弁当箱、単に家で使う保存容器、を、総動員して片っ端から詰めた。
ともかく、用意した食べ物が、全部入ればいいや。
風呂敷もないので、大判ハンカチを何枚か使い、2箱くらいづつ包んで、保冷バッグにいれて完了。
疲れたわいっ。
問題は、この量が妥当かどうかである。残っても、後から食べるというわけにいかないもんね。
年に1度の大奮戦デシタ。