昨日は朝から、次女が『アニメ おさるのジョージ』の年末に放映された『早くこいこい、クリスマス』の回が観たいと言い張り、私と夫が仕事で相手をしてやれないのをいいことに、4回くらい繰り返して観ていた。
いい時代だよ、全く。子ども向けのTVアニメが少なかった頃、録画できる機械が家になかった頃、つまり私たちの親たちは、どーやって子どもの相手をしていたんだろうかと思うね。
閑話休題、次女が観ていた回は、ジョージと黄色い帽子のおじさんがクリスマスの準備をしながら、相手に贈るプレゼントを一生懸命考える、というもの。ラストシーンがクリスマス当日の朝で、お話の間中ずっと、クリスマス楽しみだ~、もうじきクリスマスだ~、と言っているわけ。
現実にはもう新年も10日過ぎているのに、クリスマスもあるまい。子どもって季節感覚ないなぁ。長女は長女で、「こんどのクリスマスには、サンタさんに なにをもらおうかなぁ」なんてつぶやいてるし。
…しかし、それは、大人の感覚というものであろうか。私は特に、商売をやっているので、12月25日を過ぎたらシャッターを閉めるようにぴしゃんとクリスマスは終わり、なんだけど(日本ならでは、かな。たしかキリスト教国は1月半ばくらいまで飾ってたりするような)、考えてみたらクリスマスから2週間しか経っていないし、それまで何週間もかけて盛り上げてきたんだし、まだまだ冬真っ盛りだし、お正月に晴れ着を着るとか初詣に行くといった派手なイベントもしなかったし、サンタさんにもらったおもちゃは目の前にあって飽きずに遊んでいるし、とにかく“クリスマス”ってものが、とても楽しかったから、――そりゃなかなか切り替えできないわね。
先月の初めごろか、クリスマスモードに浮かれて、ホームセンターでクリスマスの絵柄がプリントしてあるトイレットペーパーを買ってしまった。12R298円。高くはない。
家の中を飾っていたクリスマス飾りは、年末に片付けてしまったが、サスガにトイレットペーパーを今度のクリスマスまでとっとく意味はないので、そのまま使い続けている…が、今日とうとう、最後の1ロールをペーパーホルダーにセットした。
私の中では、もう本当にこれで、この冬のクリスマスは終わりなんだけれど。子どもたちのクリスマス気分は、いつまで続くか神のみぞ知る。
西洋イベントのインパクトって、ほんと、強いよね。
ラジオで誰かが言っていたことだけれど。
クリスチャンでもないのにクリスマスのお祝いをするのは節操がない、ということを言うひとがいるが、クリスマスというのは、勿論救世主イエス・キリストの生誕を祝うものではあるのだが、そもそもキリストが12月25日に生まれたかどうかは確固たる歴史的事実ではない。別の日だと言う説もあるから。実は、厳しい冬を乗り越えたい、穏やかに年を越したい、という普通の人々の切なる願い、そして何の見返りも求めず他人に物を与える、施しの心。それこそがクリスマスの精神であり、日本でいうところの
傘地蔵なのである、と。
ここで私、聴きながら大笑いしてしまったのだけれど、つまり、洋の東西を問わず、冬を乗り切るのは大変なことだし、年を越すときに改まった気持ちになるし、1年に1度くらいは善意を大放出しあいっこしたい、ってのは人々の共通した意識なのだと。
傘地蔵をキラビヤカにしたイベントだと思えば、非クリスチャンがクリスマスのお祝いするのも怖くない!
なので、子どもたちのクリスマス気分も、穏やかに収束するのを待つことにしようと思う。