こういうことを書きましたが。
我が家には、こんな秘密兵器がある。商品名は忘れちゃったんだけど、夫がテレビで観たか何かで買ってきたもの。灰皿をひっくり返したようなカタチをしていて、これを鍋の中に沈めておくと、吹きこぼれを防げるという。原理は知らない(調べようともしてない☆)。
これを、おかゆを炊くときに、炊飯器に入れてみようと思った。
量が多いとマズイかなと思い、米半合分の相当量の水を入れ、この、灰皿みたいなの――ここではハイザラとしておこう――を沈めて、しばらく浸してからスイッチオン。
数十分後、炊飯器の周りに吹きこぼれはなかった。やったー♥ と、蓋を開けたとたん、ぶわわっと噴き出した。
……。(T_T)
もう、炊飯器でおかゆを炊くのはあきらめよう。
そういう訳で、回り道をしたが結局、土鍋で炊くことにした。最初からそうすべきだった。
ところで、ふと気がつくと、既に“おかゆ”の時期ではなくなっていた。
ときは9月、生後11ヶ月。離乳食完了期というやつで、本を見たら“やわらかいごはん”を与えるべし、とあるではないか。
うん、そうだよな。いつまでもおかゆはないわな。いずれは普通のご飯を食べてもらわなくちゃならんのだしな。
なので、炊飯器……は、もう懲りたので、土鍋で軟飯を炊くことにした。
土鍋に、ハイザラ、米、相当量(普通のご飯の倍量でやってみた)の水の順番で入れ――ハイザラの下に米が入り込んじゃうと、ちゃんと炊けないような気がしたから――、正確に30分浸してから、点火。とろ火で40分、土鍋だと出来たかどうかよくわかんないが、ともかく火から降ろしてから15分蒸らして、蓋をあける。
できてんじゃん。
ちょっと硬いカンジかなー? ともかく、軽く混ぜてから小分けパックによそう。
5~6個よそったところで、下のほうにハイザラが見えたので、しゃもじで持ち上げてみた。
ハイザラの下に溜まっていた重湯が、ドロリと出てきた。
…あたしは、あほだ。
そうじゃん。凹型のモノがひっくり返って沈んでるんだから、下に水が溜まってるに決まってるじゃん。
先にハイザラを出して、全体を混ぜてからよそわなきゃならなかったんだね。
小分けパックによそったものを、鍋に戻してまた混ぜるという気にはなれなかったので、5個は硬めの軟飯、2個はほとんどおかゆ、という、バラバラな状態で冷凍保存することになった。
次に炊いたときには、よそう前にハイザラを取り出したのだが(あちちちち)、ハイザラを入れる前に米と水を鍋に入れてしまった上、タイマーをセットしておいたにも関わらず火を消すのを忘れていて、10分ほど余計に加熱してしまったので、おこげができた。
土鍋で炊いたご飯はおこげが香ばしくて美味しいというが、乳児におこげはないわな。でも、おこげの部分だけ除くのも面倒で(ちょっとだけだったし、鍋の底に張り付いたおこげを掻きだすことまではしなかったので)、そのままよそったら、ゴマを混ぜたみたいな状態になった。
こんなカンジで、炊いては小分け冷凍し、なくなってはまた炊く、を数日毎に繰り返して、……数回目、ようやく、つやつやとした美味しそうな軟飯が炊き上がった。
次女に食べさせているときに、横からひと匙、自分の口に入れた夫も「うん、上手に炊けたね」と言ってくれた。わーい♥
しかし、料理の下手な人間というものは、タマに上手にできても、それが続くとは限らない。私の場合、稀~におかずが美味しくできた、夫にも長女にも好評、ということがあっても、次に同じものをつくろうとすると必ず失敗する。火が強すぎたとか弱すぎたとか、手順を間違えたとか調味料ひとつ入れ忘れたとか。
なので、現在、コンスタントに美味しい軟飯が炊けているかというと、勿論そうではない。なんだか硬い、とか、軟らか過ぎ、とかを繰り返している。
繰り返すうちに、だんだん成功率が高くなっていくのだろうけれど…、その頃には軟飯じゃなくて、普通のご飯でよくなっているんだよなぁ。
次女1歳、そろそろレトルト食ばかりでなく、家族のおかずを、湯を足したり具を細かくしたりして、同じものを食べさせたりもしているのだが……、ソレが可能なときと無理なときがある。
せめて子どもたちだけでも、同じものが食べられるようになってくれないと。タイヘンだこりゃ。